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花粉症に対する鍼灸治療

  • 1月11日
  • 読了時間: 3分

春の陽気が心地よい季節になりましたが、この時期に多くの人々を悩ませるのが「花粉症」です。東洋医学の古典的な視点から見ると、花粉症の症状は「風(かぜ)」の邪気が身体に侵入した結果として捉えることができます。

今回は、数千年の歴史を持つ古典文献の知見に基づき、鍼灸がどのように花粉症のアプローチに役立つのかをご紹介します。


花粉症を古典から読み解く: 「肺」と「鼻」の関係


古典医学において、鼻は肺の官とされ、肺の機能が鼻の健康に直結していると考えられています。肺に病があると鼻の通りが悪くなり、香りを感じにくくなると記されています。


また、春は「風」の季節であり、この時期には「鼽衄(きゅうじく:鼻水や鼻血などの鼻の病)」を患いやすいとされています。花粉症特有のくしゃみ、鼻水、鼻詰まりは、まさにこの「風」の邪気が肺のシステムを乱した状態なのです。



花粉症に効果的な「ツボ」とその働き


『鍼灸甲乙経』などの文献には、鼻や目の不調に特効のある経穴(ツボ)が数多く記されています。

  1. 迎香(げいこう):鼻のすぐ横にあるツボです。「鼻の通りが悪く、気が塞がるもの」の治療に用いられます。

  2. 上星(じょうせい):前髪の生え際にあるツボです。「鼻窒(鼻詰まり)や鼽衄(鼻水・鼻血)」の改善に効果的です。

  3. 通天(つうてん):頭部にあり、上星の少し後ろに位置します。「鼻が詰まって呼吸が通らないもの」を主治とします。

  4. 攢竹(さんちく):眉頭にあるツボです。「鼻水や鼻血、くしゃみ」に加え、目の赤みや痛みにも有効です。

  5. 風府(ふうふ):うなじの中央にあります。「風が外から入るものは、風府に治す」とされ、外からの邪気を追い出す重要なポイントです。


鍼灸が目指すのは「防御力」の強化


鍼灸治療の目的は、単に今ある症状を抑えるだけではありません。身体を守るエネルギーである「衛気(えき)」を整えることに重点を置きます。

「衛気」は昼間は身体の表面(陽分)を巡り、外敵(邪気)から身体をガードしています。花粉という外敵に対して過剰に反応しすぎたり、逆に守りが弱かったりする状態を、鍼や灸で調整していくのです。

※ 簡単に現代語訳すると免疫機能や皮膚のバリア機能のこと



治療のタイミングと養生


古典には、症状が激しい時は「瀉(邪気を取り除く)」、不足している時は「補(エネルギーを足す)」という原則があります。


  • 今のつらさを取りたい時:迎香や攢竹などの顔周りのツボを刺激し、

    滞った「風邪」(ふうじゃ)を散らします。

  • 体質から変えたい時:肺や脾(胃腸)の機能を高め、季節の変化に揺らがない「衛気」を養います。


「聖人は既病を治さず、未病を治す」 という言葉が『素問』にあります。症状が出る前、あるいは軽いうちから鍼灸でメンテナンスを行うことで、春をより快適に過ごすことができます。


鼻のむずむず、目の痒みにお悩みの方は、ぜひ一度、古典の知恵が詰まった鍼灸治療をお試しください。

 
 
 

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